精読とは、しっかりと文の構造を把握して、正しい意味を理解することです。
時間をかけてでも、単語、熟語、文法などを調べたり、分析したりして、グレーな部分を一切残さないということです。
ただ、時間を掛ければ、必ずゴールにたどり着けるとは限りません。
結局、迷宮入り!ということがないように、ひとつずつ、手順を覚えて行きましょう!
5文型は全て、SとVからはじまる
英語の文章は、5種類の文型でできています。(5文型)
5つの文型について、ちょっと自信が無い場合は、問題集やネットで調べるなどして、しっかり復習しておいてくださいね!不安になる度に、説明のページを確認していれば、きっと理解できるようになりますよ!
ちなみに、下の5文型を見てください。5つの文型の共通点はなんでしょう?
第1文型 SV
第2文型 SVC
第3文型 SVO
第4文型 SVOO
第5文型 SVOC
すべて、「SV」から始まっていますよね!
I ate breakfast. 私は朝ご飯を食べた。
この英文で、Sは「I」、Vは「ate」です。
本当にSVの順にでてきました!先ほどの5文型の一覧どおり!
「ate」は「eat / ~を食べる」という動詞の過去形で、後ろに「~を」にあたるOがきます。
ここでは、「breakfast」ですよね! そう、この英文はSVO、「第3文型」でした!
このくらいの英文は、精読しなくても、読んだだけで意味が分かる人も多いでしょう。
実際に、読んだだけで理解できた方は、精読も和訳もしないでOKです。
ただ、今したこの作業は、精読すべきレベルの英文に出会ったときに、必ず行うので、覚えておいてください。
多くの場合、いろんな飾り = 修飾(M)がついていて、SVが見つけるのが少し難しくなっています。
では、次の英文で、SVはどこでしょうか?
Before the meeting started, my friend who was from Nagasaki and I ate sandwiches made by my husband.
M(修飾)に括弧をつけよう
色んなタイプのMがあるせいで、SとVが見つけにくくなっています。
Mは、5文型の構造には関係ないので、括弧でくくってしまいましょう。ここでは、次のようなルールで括弧をいれました。
〈 〉とんがり括弧・・・形容詞の働き(名詞を修飾)のM
( )まる括弧・・・副詞の働き(動詞・形容詞・文などを修飾)のM
【参考文献】『大学入試 英語長文ハイパートレーニング レベル1 超基礎編 』新々装版- 安河内 哲也
実際にMを括弧でくくり、形容詞の働きをするMが修飾している名詞については、四角で囲みました。ついでに、S,V,Oも書き入れると、次のようになりました。
(Before the meeting started,)の部分は副詞の働きをしているMです。ここでは、副詞節ですね。主文(メインの文章)に時間に関する説明を加えています。
(→ 「語・句・節」について確認したい場合)
【和訳】会議が始まる前に、長崎出身の私の友達と私は、私の夫が作ったサンドウィッチを食べた。
英文にグレーな部分を残さない
前の章では、Mを括弧でくくり、文の構造を分かりやすくしました。
SVOというシンプルな構造が見えましたね!
では、こんなことは気になりませんか?
- 「before」というのは接続詞、後ろにSVが来て「SVの前に」の意味。「before」の後に名詞が来るときもあったような・・・(前置詞でもあるのかな?)「before」だけで、「以前に」という意味があったかも・・・(副詞でもあるのかな?)
- 「before」などから始まる、時を表す副詞節の中に「will (助動詞)」は来ないのでは?過去形は使っていいの?
- 「who was from Nagasaki」と過去形になっているけど、「~出身である」という情報は過去形にする必要あるのかな。現在形じゃだめなのかな。
- 「 ate 」とあるけど、「ミーティングが始まった」という過去の事実より、前の行為だから、大過去がいいんじゃないかな。
(別の記事で少し説明できればと思っています。気になる方は、調べてみてくださいね!)
何でも気になったら、辞書を引いたり、文法の説明を読んだりしましょう。
もちろん、信用できるサイトで調べるのもよいですし、問題集などで調べるのもオススメです。
どうでしょうか。
他にも、この英文から、関係代名詞のおさらいをしたり、分詞のおさらいをしたり、自分が曖昧な知識しか持っていないと感じた所と、どんどん向き合ってください。そして、大切と思った事はノートに記しておくと良いですね!
※ちなみに、今回使用した例文は、筆者が精読の流れを説明するために作成したものです。
最後、「had eaten」の方が良いかもと思いつつ、口語で時間の前後関係が明白であれば、大過去を使わないケースもあるという情報をもとに、過去形のままにしました。
みなさんに公開しているものなので、引き続き、ネイティブの方か、私よりも英語に精通されている方に査定していただく機会を探して、必要に応じ、修正させていただくことがあります。