この記事では、子どもが英語の質問に対し、
「Yes. / No.」ではなく、「Yes, I do. / No, I don’t.」のような、完全な文章で、答えられるようになるための、練習方法を紹介します。
完全な文(フルセンテンス)で答えるのが難しい理由
英語の質問にたいして、子どもが「Yes !」や「No !」を言えるだけでも、スゴイこと。
リスニングして、意味を理解して、ちゃんと、自分の答えを伝えて・・・。
とはいえ、次は「Yes, I do.」「No, I don’t.」と言えるようにレベルアップしてほしいというのが本音です。
でも、実際は、「Yes, I can.」「Yes, I am.」って答えないといけない質問にも、ぜ~んぶ・・・
Yes, I do !
・・・と答えてしまったりと、なかなか難しいステップのようです。
「Yes, I do.」のように、完全な文(フルセンテンス)を、正しい形で答えることは、子どもにとって、どのように難しいのでしょうか。
短いセンテンスだけど、色々と気をつけることがあるんです!!
■ たとえば、次の例のように、質問文の主語に合わせて、答える側の主語が決まります。
【例】
「Do you ~?」
→「Yes, I do.」
「Does Mika ~?」
→「Yes, she does.」
■ さらに、「Yes 」と「No」の後ろも、質問文に対応して決まります。
【例】
「Are you ~?」
→「Yes, I am.」
「Can you ~?」
→「No, I can’t.」
※次の章で紹介するリストも参考にしてください。
なんか、むずかしそう…
でも、コツさえわかれば、大丈夫です!
最初に練習したい、質問への答え方リスト
最初から、すべての答え方を練習するのは、少し難しいので、よく使うものだけを、練習してはどうでしょうか。
英会話のレッスンで、よく使われる表現をもとに、「まず最初に練習するならこれ!」と思うものを、リストアップしてみました!
自分について聞かれる質問
- Are you ready ?
(準備はいいですか?)
→ Yes, I am. / No, I am (I’m) not. - Do you eat natto ?
(納豆を食べますか?)
→ Yes, I do. / No, I do not (don’t). - Did you eat lunch ?
(お昼ご飯は食べましたか?)
→ Yes, I did. / No, I did not (didn’t). - Have you eaten dinner ?
(夕ご飯は食べましたか?)
→ Yes, I have. / No, I have not (haven’t). - Can you help me ?
(手伝ってくれますか?)
→ Yes, I can. / No, I can not (can’t).
人ではないものについて聞かれる質問
- Is this your bag ? / Is that your bag ?
(これは / あれはあなたの鞄ですか?)
→ Yes, it is. / No, it isn’t . - Is it yellow ?
(それは黄色ですか?)
→ Yes, it is. / No, it isn’t . - Is your bag small ?
(あなたの鞄は小さいですか?)
→ Yes, it is. / No, it isn’t .
おうちでの練習方法
先ほどのリストは、「子どもが英会話でよく使いそうなもの」にしぼっています。
それでも、マスターするのは大変そうに思えるかもしれませんが、何度も練習していると、「コツ」が分かってくると思います!
私と子どもがやってみて、その「コツ」をつかんだ練習方法を紹介します。
よければ試してみてください!
① 「やり方」を説明して、練習開始!
「Are you ~?」って質問するから、「Yes, I am.」か、「No, I’m not.」のどっちかで答えてね!
※ このとき、少し混乱しそうなら、練習を始める前に、「Yes」と書いた紙、「No」と書いた紙を、子どもの前に置いておきましょう。どっちで答えるかを、先に決めてしまって、答え方の練習に集中!
② 「Are you ~?」から始まる質問ばかりをする
「Are you ~?」から始まる質問ばかりを、続けてします。
もし、子どもが悩んでいるようなら、次のようにヒントをあげましょう!
「Are you」から始まる質問だから、答え方は、「Yes, I am.」か、「No, I’m not.」どちらかだよ。
Yes, I am.
【質問の例】 Are you Taro ? (あなたは太郎ですか?) Are you hungry ? (お腹がすいてる?) Are you a professional soccer player ? (あなたはサッカー選手ですか?) Are you a monkey ? (あなたはサルですか?)
③ 「Do you ~ ?」から始まる質問ばかりをする
「Do you ~?」って聞いたら、「Yes, I do.」か、「No, I don’t.」どっちかで答えてね!
もし、子どもが悩んでいるようなら、先ほどと同様のヒントをあげましょう!
さらに、次のようなヒントも、オススメです!
「Do you ~ ? 」だから答えは?
(このとき、ドゥ~、ユ~、を、すご~く強調して!)
Yes, I do !
【質問の例】 Do you like eggplants ? (ナスは好き?) Do you want apple juice ? (りんごジュースいる?) Do you go to school on foot ? (歩いて学校に行きますか?)
④ 子どもに余裕があれば、「Did you ~ ?」「Have you ~ 」「Can you ~ ?」でも同様にする
子どもの様子を見て、難しそうなら、すべてを一度にするのではなく、徐々にパターンを増やしていきましょう!
⑤ すべてのパターンをミックス! 質問は「最初の2語だけ」で聞く
この練習のポイントは、質問を 「最初の2語だけ」 で聞くということです。
つまり、「Are you hungry ?」と聞かずに、「Are you ?」と聞きます。
(この質問は、「型」の確認のようなもので、「意味」はありません。)
子どもは、「Yes」「No」のどちらの答えも言うようにします。
- Are you ? → Yes, I am. / No, I’m not.
- Do you ? → Yes, I do. / No, I don’t.
- Did you ? → Yes, I did. / No, I didn’t.
ここでも、子どもが答えにくそうにしていたら、
「ア~、ユ~、」「ドゥ~、ユ~、」
と、ゆっくり、強調して、質問を繰り返してあげてください。
「質問する人が最初に言う単語、『Do』『Did』などを、自分の答えるフレーズに入れたらよいんだ!」
※「Are you ~?」だけは、例外です。
この「コツ」に気付くと、答えるのがとっても楽になります!
しかも、ここでは紹介していない、「Does he ~ ?」や、「Are they ~ ?」など、ほとんどの質問にたいしても、同じ「コツ」が有効です。
これからの練習が、グッと楽になります!
ここまでに練習した、パターンをミックスして質問して、子どもがコツを掴めるように、応援しましょう!
「過去形」「現在完了形」「助動詞」など、ひょっとしたら、まだちゃんと学習していない文法が、質問の中に含まれているかもしれません。 「Did you・・・」「Have you・・・」は、「~した?」「もう、~し終わった?」って、聞きたいとき使うよ! 「Can you・・・」は、「~できる?」って聞くとき使うよ。 くらいに、かる~く説明してあげるとよいかもしれません。