分詞構文には「having + 過去分詞」の形をしているもの、つまり完了形の分詞構文とよばれるものがあります。
この記事では、完了形の分詞構文について分かりやすく解説しようと思います。
仕組みが分かれば難しくないよ!
分詞構文の基本について「ちょっと自信が無いな…」と思う場合は、先にこちらの記事をチェックしておきましょう!
ポイントは「分詞」と「主文」の時制
分詞構文は、「分詞(もしくは分詞から始まっている句)」と「主文」から構成されています。
分詞構文では、主文の内容よりも、分詞で表現したい時制が前(昔)の場合は、分詞を完了形「having + 過去分詞」にします。
主文と分詞で表現したいで時制を比べるんだよ!
「現在分詞を使った普通の分詞構文」と「完了形の分詞構文」を例文を見ながら比較してみましょう。
【現在分詞を使った分詞構文】
- He was watching TV, eating donuts.
彼はドーナツを食べながらテレビを観ていた。
「テレビを観ている」という動作と「ドーナツを食べている」という動作の同じ時制だね!
【完了形「having + 過去分詞」の分詞構文】
- Having watched that film before, I know the end of it.
前にその映画をみたことがあるので、その結末を知っています。
「映画を観た」という動作は「映画の結末を知っている」という状態より前の話だね!
過去分詞を使った分詞構文を完了形にするとどうなる?
この章では、「過去分詞」を使った分詞構文を完了形にする場合について見てみましょう。
過去分詞を使った分詞構文は、過去分詞の部分が「される、されている」
という受動態(受け身)の意味になるよ。
① (Being) written in English, this book is difficult for me.
英語で書かれているので、この本は私には難しい。
①の例文にもあるように、受動態である動詞が分詞構文になると、「Being+過去分詞」という形になります。
「Being」を省略して「過去分詞」のみにすることができるのですが、こちらの形の方がよく見ますよね!
さて、前の章では、主文の内容より分詞で表現したい時制が前(昔)である場合、分詞を完了形「having + 過去分詞」にすることを説明しました。
次の例文は、この法則を使った受動態の分詞構文です。
(Having been) read by many students, this book is damaged.
「be read」という受動態の形を、さらに完了形の分詞構文にしたものです。
そして、実はここでも「Having been」を省略して「過去分詞」のみにすることが可能です。
ややこしい…
う~ん、そうかぁ。
ちょっとまとめてみたけど、これでどう?
【過去分詞を使った分詞構文】
◎ 受動態の分詞構文
(Being) read by many students, this book is damaged.
(多くの生徒に読まれるので、この本は傷んでいる。)
◎ 受動態、完了形の分詞構文
(Having been) read by many students, this book is damaged.
(多くの生徒に読まれてきたので、この本は傷んでいる。)
カッコの部分は
省略できる!
Read by many students, this book is damaged.
これは間違っているよ!
- Having read by many students, this book is damaged.
この文で、分詞構文の意味上の主語は「this book」だよ。
受動態の形「be+過去分詞」を完了形の分詞構文にしよう!
ふむふむ。
受動態の分詞構文はぜ~んぶ、過去分詞で始めたらいいんだよね。
主文との時制が違っても。
いいよ!
でも、「過去分詞の前にある語が省略されている」ってことは知っておくといいよ!
省略されていない形が問題に出るかもしれないから♪
分詞構文について、さらに理解を深めたい場合はこちらの記事もおすすめです!