「as」という単語、苦手に感じていませんか?
苦手に感じるとしたら、意味の多さが原因ではないでしょうか。
実は、「as」という単語には、接続詞5つ、さらに前置詞・副詞・関係代名詞が1つずつ(計8つ)の重要な意味があるんです。
もう、あきらめよう!!
ただ暗記するよりも、覚えやすい方法があるよ!
この記事では、「as」の計8つの意味と、それらの背景にある共通したイメージを紹介します。
このイメージを知るだけで、ただ暗記するより、格段に覚えやすくなりますよ!
この記事は、「英単語・英熟語の豆知識」シリーズのひとつです。
身につけておくと、とっても心強い、英単語と英熟語の知識を紹介していきます。
「as」のイメージ
この章では、「as」に次のようなイメージを持ってみましょう。
「as」を支点として、AとBを天秤にかけ、比較しています。
比較した結果、何が分るでしょうか。
AとBは、形や大きさが同じように見えますね。
→ ①比較(~とおなじくらい)
同じ時間に、天秤にのっているという共通点もあります。
→ ②時(~の時に、~しながら、~につれて)
B が天秤の片側にのっているように、Aは反対側にのっています。
→ ③様態(~のとおりに)
見方を変えれば、「Bが天秤の片側にのっている」という理由で、「反対側にのっているAが転がり落ちない」という関係もみられます。
→ ④理由(~なので)
また、AとBには、いくつかの共通点や因果関係があるけれど、色は異なります。
※共通点や因果関係があるからこそ、「けれど」という表現を使うことに注目です。
→ ⑤譲歩(~だけれでも)
このイメージをもとにして、早速、「as」の意味を一つずつ見てみましょう!
「as」接続詞 5つの意味
①【比較】~と同じくらい
- as ~ as …
… と同じくらい~ - twice as ~ as … / - times as ~ as … ※1
…の2倍~ / …の-倍~ - not as ~ as …
… ほど~ではない
※1 times の前には、three、four などの数字が入ります。
※上記3つ、全ての使い方において、前の as は副詞、後ろの as は接続詞です。
【例文】
This ball is as big as mine ( is ).
このボールは私のボールと同じくらい大きい。
He can jump twice as high as I ( can jump ). ※1
彼は私の2倍高くジャンプできる。
Sara is not as famous as Kate. ※2
サラはケイトほど有名ではない。
※1「I → me」 にして、「He can jump twice as high as me.」でもよい。
詳細 ↓ ↓ ↓
「She is as tall as me.」について
※2「サラ ≠ ケイト」という意味ではなく、「サラ < ケイト 」であることに注意。
参考までに、最初の例文の構造に注目してみましょう。
私はこれまで、「as と as で修飾語をはさむ」という程度の理解だったのですが、前と後ろで as の品詞が違うんですね!
「She is as tall as me.」について
後ろの as の後には文がくる(一部省略されることが多い)と説明しましたが、代名詞がくるときは、「me」「him」などの目的格がよく使われます。
つまり、次の表現のどちらを使ってもOKです。
She is as tall as me.
She is as tall as I (am).
口語では通常、「me」の方が自然だそうです。
②【時】~の時に、~しながら、~につれて
【例文】
As I was studying math, my mother came back home.
私が数学の勉強をしていると、母が帰ってきた。
My friend walked to school as she was talking.
私の友人は話しながら歩いて登校していました。
As time went on, she became more beautiful.
時が経つにつれて、彼女は美しくなっていった。
③【様態】~のとおりに、~するように
- as you know
ご存知のように - as you like
あなたの好きなように
【例文】
You can paint the pictures as you like.
あなたは好きなように絵を描いていいんですよ。
I have 5 brothers as you know.
ご存知のように、私には5人の兄弟がいます。
④【理由】~なので
【例文】
As it is raining, I will stay home today.
雨が降っているので、今日は家にいるつもりです。
⑤【譲歩】~だけれでも
- 〔 形容詞 / 名詞 〕 + as + S V ,
※「~だけれども」の意味では、この語順で使われることが多い。
【例文】
Famous as he is, he is not popular among the young.
彼は有名だけれども、若者の間では人気がない。
「as」前置詞の意味
①~として、~のような
- such as ~
(例えば)~のような、~などの - such ~ as …
…のような~
【例文】
Mr. Brown is known as a outstanding scientist.
ブラウン氏は優秀な科学者として知られている。
They sell fresh vegetables such as lettuce and tomatoes.
レタスやとまとなどの新鮮な野菜を販売している。
I don’t like such vegetables as lettuce and cabbage
私はレタスやキャベツのような野菜が嫌いだ。
「as」副詞の意味
①同じように
- as ~ as …
… と同じくらい~
※前の as が副詞(後ろの as は接続詞)
副詞の as は、接続詞の ①【比較】~と同じくらい で紹介した使い方以外では、あまり使われません。
「as」関係題名詞
①~のような
- such 〔名詞〕 as …
…のような~ - the same〔名詞〕 as …
…と同じ~
※この as は関係代名詞なので、直前の名詞は先行詞。as の後ろは先行詞が欠けた文(主語だけに省略されることもある)がきます。
【例文】
I want to get such a car as you have.
私はあなたの持っているような車を手に入れたいです。
I will order the same one as you are eating.
私はあなたが食べているのと同じ物を注文します。
「as」を使った熟語
■ as の意味を知っていれば分かりやすい熟語
これまでに紹介した as の意味を知っていれば、理解しやすい熟語です!
・as ~ as 〔人〕 can
人ができるだけ~
【例文】
Please get up tomorrow morning as early as you can.
明日の朝は、出来るだけ早く起きてくださいね。
◇ as ~ as possible
できるだけ~
【例文】
I want to leave here as soon as possible.
私はできるだけ早くここを離れたいです。
◇ as many as ~
~ほどたくさんの数の、
【例文】
As many as 100 volunteers gathered.
100人ものボランティアが集まりました。
◇ as much as ~
~ほどたくさんの量の、~と同じ量の
【例文】
You can eat as much as you like.
好きなだけ食べていいよ。
◇ as soon as ~
~するとすぐに、
【例文】
Mika fell asleep as soon as she got into bed.
ミカはベッドに入るとすぐに眠ってしまった。
◇ as is often the case ( with ~ )
(~には)よくあることだが、
【例文】
As is often the case with kids, they are not good at cleaning up.
子どもにはよくあることなんですが、片付けが苦手なんです。
◇ as usual
いつものように
【例文】
I turned on the lights in my room as usual.
私はいつものように部屋の電気をつけた。
■ 覚えておかないと分かりづらい熟語
次は、熟語として意味を知らないと訳すのが難しいものです!
◇ as far as SV ( = so far as SV )
SVする限りでは、SV範囲では、
【例文】
As far as I know, this is the only restaurant in town.
私の知る限り、この町にはこのレストランしかない。
◇ as for ~
~について言えば、~に関しては、
【例文】
As for me, that movie is not good.
わたしとしては、その映画はイマイチだと思います。
◇ as long as SV
~である限りは、~でさえすれば、
【例文】
We are safe as long as we stay here.
ここにいる限り、私達は安全です。
◇ as well
同様に、おまけに、そのうえ、
【例文】
He is kind and good looking as well.
彼は優しいし、おまけにイケメンです。
◇ ~ as well as …
…と同様に~
【例文】
Michel can speak Japanese as well as French.
マイケルは、フランス語はもちろん、日本語も話せます。
◇ as to ~
~に関して、
【例文】
Hackers got information as to the top-secret project.
ハッカー達はその極秘プロジェクトに関する情報を手に入れた。
最後の1つ。
仮定法を忘れている人は、まず復習してみて!
そうすれば理解しやすいです!
◇ as if SV (= as though SV )
(事実ではないが、)まるで~かのように、
【例文】
He seemed as if he had lost everything.
彼はまるで全てを失ってしまったかのようだった。
※ SVは仮定法なので、
・現在の事実と異なる内容(過去形を用いる)
・過去の事実と異なる内容(had + 過去分詞)の形を用いる)
のどちらかとなります。
まとめ
たしかに「 as 」は、意味と使われ方が幅広い単語ですね!
苦手に思う人が多かったとしても納得です。
でも、裏を返せば、しっかりと理解すれば、使える表現の幅が広がるということかもしれません。
是非、共通のイメージを理解して、as マスターになって下さい!