「used to do」と「be used to doing」という表現を混同していませんか?
分かっているつもりでも「これはどっちの意味だっけ?」っとなりがちなこの2つ。
この記事では、「used to do」と「be used to doing」の違いを明確にし、たくさんの例文を通して表現に慣れることを目指しています。
■ used to do の意味
「used to do」は過去の習慣を表わす表現です。
「かつては~だった、~したものだ」という意味になります。
- Our family used to go camping on weekend.
週末には家族でキャンプに行ったものです。
疑問文にするときは、「Did you use to do~?」という形になり、「むかしは~したの?、~だったの?」という意味になります。
「used to do」の例文を見てみよう
「used to do」の例文をもう少し見てみましょう!
- He used to be kind to everyone.
彼は昔は誰にでも優しかった(のに)。 - My mother used to be strict with me when I was a child.
子供の頃、母によく厳しくされたものです。 - I used to enjoy fishing with my friends after school.
放課後は友達と釣りを楽しんだものです。 - I used to pretend to sleep at night to read comics.
昔は夜中に寝たふりをしてマンガを読んでいました。
「今はそうではないけど、昔はそうだったなぁ」というイメージです!
「There used to be / 昔は~があった」
「(今は無いが)昔は~があった」という意味にしたい場合、「There is[are] ~」と「used to do」の表現を合わせた形である「There used to be ~」という表現を使います。
- There used to be a movie theater in this town.
昔、この町には映画館があったんです。
■ be used to doing の意味
「be used to doing」は「~するのに慣れている」という意味です。
- Our family is used to staying in tents.
私たち家族は、テントに泊まることに慣れています。
※この表現の時、「used」は形容詞で「(to~/~に) 慣れている」の意味です。
この「doing」は動名詞です。
動名詞が入る場所には、たいてい普通の名詞を置くこともできます!
つまり、「be used to 名詞」でもOKです。
- My family is used to tents.
私たち家族はテントに慣れています。
動名詞と名詞、どちらでもOKといえば、
・look forward to doing
・look forward to 名詞
(~を楽しみにしている)
という表現もありますね!
「be used to doing」の例文をみてみよう!
「be used to doing」の例文をもう少し見てみましょう!
- My sister is used to making dinner for the family.
姉は家族のために夕食を作ることに慣れています。 - I am used to going abroad by plane.
私は飛行機で海外に行くのは慣れている。 - Nao is used to speaking in English.
ナオは英語で話すことに慣れている。 - Jenny is used to living in luxury.
ジェニーは豪華な生活に慣れている。
「get used to doing / ~するのに慣れる」
「慣れている」という状態ではなく、「慣れる」という変化を表現したい場合は、get を使って「get used to doing」のように言います。
- I am getting used to living in this city.
この街の生活にも慣れてきました。
※get を現在進行形にすることで、「今まさに慣れてきつつある」というように変化の進行を表現できます。
「used to do」と「be used to doing」を混同しないコツは?
2つの表現の意味は分かったけど…。
どっちがどっちか絶対忘れるし…。
「used」の品詞に注目してみると覚えやすいかも!
品詞?
めんどくさい話はかんべんして!!
じゃあ、「used to do」と「be used to doing」のうち、とりあえず、どっちか1つの品詞と意味を覚えてみたら?
どちらか1つでも理解が深まったら、たぶん混同しにくいと思う。
2つの表現で使われている「used」の品詞は?
■「used to do」という表現において、「used to」という固まりで助動詞の働きをしていると考えるのがおすすめです。
※いくつかの辞書では「used」だけで助動詞としていました。このブログでは実際の品詞というより、理解しやすい考え方を紹介しようとしています。
・I can play soccer.
(サッカーできる)
・I will play soccer.
(サッカーするつもり)
・I used to play soccer.
(昔サッカーしたものです)
「can、will」などの助動詞は、後ろにある動詞の原形に意味を付け足す働きがあります。
「used to」も後ろにある動詞の原形に「かつては~だった」という意味を付け足します。
ただし、疑問文の時や否定文の時は次のような形になるので注意しましょう!
【疑問文】
Did you use to go fishing with your father?
昔はお父さんと釣りに行ったりしていたんですか?
【否定文】
I didn’t use to go fishing with my father.
昔は父と釣りに行くことはありませんでした。
「use」という動詞の過去形を疑問文や否定文にするのと同じ形だね!
■「be used to doing」という表現において、「used」は「慣れている」という意味の形容詞です。
後ろにある「to~」が「~に対して」という意味に該当します。
なるほど!
「I am used」で「わたしは慣れている」という意味だよね?
後ろに「to~」をつけて、何に対して慣れているのかを言うんだね!
おぉ~!!